R/C/T 残像メンタルトレーニング

R/C/T 残像メンタルトレーニング

高岸弘のコラム

2013.10.11
高岸弘のコラム

右脳思考と左脳思考

左右の大脳半球の運動野や感覚野に働きの違いがあるのなら、ほかにも違いがあってよさそうである。
実際、言語機能は左脳に集中していることが研究によって確かめられている。
とすれば、ほかの高等な精神活動、たとえば思考力や記憶力、創造力なども左右の脳のどちらかにかたよっていてもよさそうである。
そう考えた人は昔から多くいて、さまざまな実験や研究を繰り返した末に、いわゆる右脳と左脳で働きに違いがあることがわかった。

近年、この違いに注目して、「右脳思考」「左脳思考」ということが盛んに言われるようになった。
とりわけ、右脳の物事を直感的にイメージしたり、創造的な感覚をもたらしたりする機能を取り上げて、もっと右脳を活用するようにという議論が沸騰した。
また、世の中には、右脳思考型の人間と左脳思考型の人間がいて、それらをうまく組み合わせることが企業の発展にとって重要だということも言われるようになった。
こうした議論や意見には私も大いに賛成なのだが、その前に、「はて、自分は一体、どっちのタイプの人間なのだろう」と首をかしげてしまう。
職業柄、右脳思考のタイプだとは思いたいが、職業によってタイプが判明するほどコトは簡単ではなかろう。

たとえば、賭博師や占い師として名を馳せている人は、直感力に大いに優れていると思われるから、右脳思考型のようである。
しかし、賭博師は、過去のデータを綿密に分析・整理して、確率をモットーにしてやっている場合が多いのではないか。
占い師にしても、四柱推命やら星座やら風水やら、古代から蓄積されたデータに基づいて行っている人がほとんどだから、私にはデータ解析の権威であり、典型的な左脳思考人間のようにも思える。

一方、銀行マンや数学博士といったような人たちは、左脳思考型のように見える。
担保の有無やその会社の過去の業績を綴密に計算して融資の可否を決定する銀行マンは、典型的である。
しかし、彼らのなかにも、相手の人物像や将来性を直感によって判断し、融資するかどうかを決める者もいるだろう。
数学博士に至っては、「数学は芸術だ」と言い放つ高名な数学者もいるぐらいだから、どちらのタイプに属するのかは皆目見当がつかない。

img_brain

【右脳の役割】
・直感的にイメージしたり、創造的な発想をしたりする機能がある
・絵画的
・具体的
・非現実的
・全体的
・別名「アナログ脳」
【左脳の役割】
・言葉や文字、記号を使って、論理的に考える機能がある
・記号的
・抽象的
・現実的
・分析的
・別名「デジタル脳」

 

商品のご購入はこちら
TOPへ