はじまりは１本の電話

「僕、絵を描かなくてはならなくなったんです。しかも至急に。しかし僕はラケット以外のものは持ったことがなくて……。」
2008年７月中旬に、元プロテニスプレーヤー・松岡修造から残像メンタルトレーニングの開発者である髙岸へ電話があった。
なぜそういう羽目に陥ったか、その理由を聞くと……

松岡修造さんが残像を描くきっかけとは？

日本テレビの「行列の出来る法律相談所」という番組の中で、著名人たちがそれぞれ絵を描き、公開オークションに出し、その売り上げでカンボジアに学校を建てようとの企画があり、メンバーに指名されてしまったとのこと。

髙岸と松岡修造さんとの繋がり

髙岸は、松岡修造が現役バリバリの頃「残像」を使ったメンタルトレーニング法を率先して使ってくれた縁もあり、難民キャンプ的絵画教室を開催。

現日本テニス協会ゼネラルマネージャー、伊達公子のコーチで知られる小浦武志氏の紹介で「残像メンタルトレーニング」をいち早く取り入れ、その効果を出してくれた最初のプロスポーツ選手が松岡修造だ。

松岡修造さんが描いた残像

「残像が強烈に出る絵画を描きたい！」との要望もあり、モチーフは残像メンタルトレーニングで使っている「集中」（太陽）図柄に「本気！」と文字を入れる事に決め、髙岸の指導を受けながら制作。

松岡修造の「オレはカンボジアに学校を建てる手助けをするのだ！」という熱意はスゴかった。絵の出来具合は二の次としてそれはもう溢れんばかりの「気」の結晶。

そして待望のTV放映の日。
いくらで落札されるのか……。

モチーフとなった「集中」（太陽）の図柄

落札結果とその後

結果は、堂々の90万で落札された。

松岡修造曰く
「この絵の原画、実は私の作品ではなく、大阪の建築家、髙岸さんという方の絵画。それを僕が模写して“本気”と描いたのみ。
そしてこれには人が“集中”するにはもってこいのツールなのです。
いわゆる残像メンタルトレーニングという手法で僕が現役の時使って、結果を出した技法です。」と。

こういう過程を経て、カンボジアの小学校教室の壁に、松岡修造の“本気”が飾られることになったのだ。
そしてこれを機に、たくさんの人たちから「残像メンタルトレーニング」が知られるようになった。
ぜひ、目標をもっている方、集中したい方はこの残像メンタルトレーニングを利用してみてください。

松岡修造さんから髙岸に送られたメッセージ

昨日放送された「行列のできる法律相談所」 カンボジア学校建設プロジェクトで、 なんと90万円という高額で僕の作品をご購入いただきました。 本当にありがとうございました！

全身全霊、神経を集中させてこの作品を書き上げたとき、 魂を吸い取られてしまったぐらいの脱力感がありました。 このプロジェクトに参加させていただいたこと、 そして、作品を制作するにあたり多大なご協力をいただいた 髙岸弘先生に心から御礼申し上げます！

松岡修造